渾沌の国のアリスと
[中央表通りにある夜雀亭。
ページボーイはその日、看板娘アリシアを訪ねていた。
ページボーイは、かつて『夜の女王のアリア』に拾われ育てられた孤児だった。
最初の頃は、助けてくれた組織の構成員にも毛を逆立てて警戒していた。
こんな何もできない
アタシに何を求めてるんだ、
カラダか?ってさ
けど、ある日のことだった。
公爵のもとにやってきた男と愛らしい少女を見て、彼女は目を奪われた。
キラキラと輝いて見える彼女は、
公爵のお孫さんだという。
彼は、息子(つまり、愛らしい彼女の父親)と話す間、
彼女と遊んでやってほしいとページボーイに頼んだ。
…まだ幼かった彼女は覚えているだろうか?あのとき彼女はどんな反応をしてたっけか]