[溢した礼に、怪訝な顔が返ってくる。自分でも癖のようになっている「ありがとう」だ。理由を問われても、うまく説明できる自信はない。敢えて言うなら 得られた許可に対するそれなのだろうけれど。それがこの世界でも通じるのかどうかはわからないが、彼が何も言われないということは、少なくとも何か大きく問題はなさそうだ。]