では、屋上へ行こうか。手摺りは脆くなっているから、気をつけて。[畑区画を目指して、頼りない階段の足下を照らしながら登ってゆく。喧噪が壁を通して響いてくる。二人分の足音と、呼吸音。アレッキーノの様子を見ながら、安全に且つできるだけ急いで上を目指す。あと約1フロア分のところで、小さな踊り場となっている場所で足を止める。ライトで壁の下側を照らし、スイッチを探す。]少し離れて。[壁に耳をつけ、外の様子を探る。]