中央表通り:フィジシャンと
[「目の前の相手が食せないモノを美味しそうに食べる」行為はしばしば相手の不興を買う……という認識自体はオクリビも有している。有しているが、それでも彼女のほうから特段フィジシャンを責めることはなかった。
これは生身の同僚たちのティーパーティに同席しながら、同僚らに対し遠慮を求めない――そんな姿勢とも通じるもので。
そして、商売上の付き合いと伝聞から、目の前の赤い男の人となりを彼女なりに理解するが故の反応だった(理解の正確さは兎も角として)
赤い男への一定の理解は、向けられた満面の笑みと「やりがい」の語
>>148、「今の立場として」はと前置いて語られた感想
>>185に動じない様からも伝わるか。
とはいえ彼の本質を受け入れる姿勢故に、今のオクリビの立場としては言ってはいけない語が口をつきかけもした訳で、この時の彼女は何の言葉もなくただ笑みを返しただけだった。]