「目の前で何度か手を握り開く動作を繰り返し、脳が正常に動いている事を確認。
握力はやや弱く感じるが、『起きた』ばかりなら致し方なしと言った所か。]
一応わたしも戦闘員に数えられてるし
それなりになら戦えるよ
[視線は自身の手から再び彼女の方へ。
自分は決して、お飾りで幹部席に座って居る訳では無い。
『遊びまわっている悪趣味なクラッカー』最近はそういう認識で通っていた物だから、新顔には良い見せつけになっただろう。「BloodSun」には大変悪いが、自分相手に乱戦と持ち込んだ彼方にも非はある。]
……結果、
腹に穴を開けられてしまったけれどね
[まだ抜糸の済んでいない腹部を軽くさすりながら、遠い目で立ち回りをぼんやり思い出す。
最終的に互いに戦意喪失となった運も大きいだろうが、あの人数相手、我ながらよく生きて居たと思う。]