—広場—
[二人で居る中での、頑張ってね という、小さくも可愛らしい声。
子どもたちが背を向けて去っていくのを見詰めるその頬はまた更に赤くなっていた。きゅうと目を閉じ、その熱を逃さんと頬へと手をぱたぱたと扇いでみる。その様を、彼が見ていることなんて、気付きもしなかった。>>210
こんなにも優しく、寄り添ってくれる太陽のような方に私なんかが釣り合うなんてない。
でも、そんな彼が優しい眼差しを向ける先が、好意を向ける先が誰か。
彼が一生懸命作った首飾りの行先が誰かを考える度に、
ちくり、と胸を刺すような痛みを覚えてしまう。 ]