資料館
[別れの時とはまるで対照のよう。
不意に聴こえた弾む声、振り返った先には駆け寄ってくる探し人の姿。
>>187>>188パレード中なのもあってか静かで他の客もいない空間。離れていても声は充分に少年に届いていた。彼は目を丸くしあっと声を上げてから、安堵の笑みを浮かべて手を振る。
その時なんとなく、妖精たちの真意を察した。]
ごめんなさい、マストさん
僕、他のことに夢中になっちゃってて……
合流しなきゃって思い出したのはついさっきで
でも妖精さんが連れてきてくれたんです
背中を押されて何かと思ったけど、
お陰で迷わずにここに来れました
[想像していた通りに心配や合流の仕方を考えてくれていた、面倒見のよい優しい大人。
少年はそんな相手へ素直に謝罪し眉を下げ、そして妖精の名誉回復に務めた。
確かに悪戯はされたし強引なところもあったし、人を間違えたらしいけど、でもきっと悪い子達ではない。彼はそう思っている。]