[問われた質問には首を横に振る。>>204
機械文明の進歩と共に、異端扱いとされていった魔法は歴史の流れと共に埋もれていった。
僕の伝手でも一から古文書を掘って解読する様な変人からしか話を聞いた事がない。
僅かに眉を下げたローズさんの表情は、魔法文明が廃れている事に対する一抹の寂しさだったのだろうか。
語られる見解、前置きに頷き、続く言葉を待つ。>>205]
そう、なんですね……魔力免疫不全症候群……。
いえ、確信はしませんけど、ローズさんの見立てがあるだけでも、かなり真相に近づけたように思います。
[きっと一人では辿り着く事は無かったと断言できる。
"彼女"が生きている事を願いながら、それを見届ける事のない人生に一筋の希望が入り込んだだけでも、僕はローズさんに救われていた。]