「とにかく、いくら夢の中で友達ができたって―― ここを出たら、あなたはひとりになってしまう。 今のあなたはあくまで罪人の身分、 おとうさんやおにいさんとだって、離れ離れなんでしょう?」 ……そうだ。そうだよ。だから何だっていう。「ヘロン。あたしは、あなたに手を伸ばす。 もうこれ以上、手を伸ばすことを諦めたくないの。 あたしだって、ひとりになるのは、 置いていかれるのは、いつだって、つらいもの――」