[揺らめいた蜃気楼が消えたのは一瞬だった。
一瞬だけ、ふっと地面に砂埃が立ち上がり、
ヒュンっっっと風を切る音とともに
こちらに近づいてきているであろう、
狂撃の彼女の、華奢な腹に、鋭い蹴りを入れる。
躱すために相手の行動を見る必要がある少女>>2:172に、果たしてこの攻撃は避けられたか?
そして、豪腕の片方。
右腕の方を、まるでもぎ取ろうとするかのように謎の影は強く掴む。
人間が出せる握力でもなければ、人間が行う行動でもない。
あからさまに、通常の人間なら曲がらない方向に、その腕を引きちぎらんとばかりに曲げさせる。
…幸いにして、その腕は非常に大きく、謎の機械とて、片手ではもぎ取ることはできないようだが…さて、君はどう行動するだろう?*]