……っ
[死人を彷彿とさせるその姿は確かに被験体の心臓を跳ねさせた。
しかし実のところ、果敢に活躍したばかりの同行者の叫び声や一転した様子や。>>176
そして初めて外界に出た赤ん坊レベルの警戒心の無さでミイラに近づいていくさっきまで観客仲間だったはずの相手の姿のほうが。>>194
少年をよっぽど驚かせたのであった。どこかから動物の鳴き声がしてたとして耳に留める余裕など全くありはしない。前を後ろをきょろきょろ繰り返し見て自分は何をするべきなのか困り果てるばかり。>>177]
ま、待ってラピスくん……!
それは人間じゃないよぉ……っ
[仮に人間様でも、頭に元と付けたほうがいいタイプの人間様である。
引き止めたい気持ちと背後のマウスが気がかりな気持ちとミイラへの抵抗感が混ざり合い、伸ばした手はすんでのところで届かずに空を切る。
狼狽して細くなった声も多分届かなかったのだろう。
でもミイラのほうも戸惑ってるように見える気が?]