>>A2 ヤワタ[悦びと恵みの広場。この時期、タラッシリアは日照時間が長い。夕飯時でも外は明るく、祭りということもあり営業時間を延長している店は多かった。この薬屋は例外で、いつもどおりに店を閉めてここへやって来た。]ヤワタ。[青年が客引きする合間に声をかける。視線がこちらに向いたなら、男は自分の腕をつんつんと指差して合図した。傷を見せろという合図だ。青年の腕の傷には自分が試しているものと同じ、新しい傷薬を試した。その謝礼に夕食を奢ることになっていた。]