はじまりのうた
−−−♪−−−−♪
[白い巨体から讃美歌が流れる。
風に乗って逸れたデイジーが聴いたうた。天に捧げる音。
それはまるで鏑の如く、広く深く、染み込むように響き渡る。
通信網を担うデイジーは幾つかの穴にも潜り込み、時折足を滑らせて深くまで落ちて。
もしかしたら悪魔達に侵攻を教えているかもしれない。
それでも、天使達はうたう。
スペックという絶対的な隔絶を知っているから。
人間と機械の、絶望的な戦力を信じているから。
羊はうたう。
子供達と、愛し子達と、同盟者達と、翼達と
うたう、うたう]**