―フレンチエメラルドの男―
[今日はよく誘われる日だな、なんてことを*塩バニラ*の空箱を潰しながら考える。]
私はかまわないが…いいのか?キミと話しをしたい人は他にもいそうだが。
[そういって周りに視線をやる。
演奏中から思っていたが、目の前の男は、女性からの人気がとくに高いようだ。
人懐こそうな笑顔をみれば納得だが。
これだけの人がいる中であえて自分に声をかけた理由は何だろうか。もしかして、彼も自分のことを知っている?それともでかいから目についただけ?うん、その可能性はある。
なにより、チョコレートパフェは魅力的だ。
立ち話もそこそこに、彼のお薦めだという店を紹介してもらうだろう。]*