[体勢を変えた女の後ろ側、まるで背景のごとく中空を音もなく突っ切る黒い影>>1:113。] 『なあ、おい、アレ。 アレって、“偉大なる”シンギュ――』[誰かがそれを口にしてしまったのが運の尽き。 暴徒らの機械の外観。駆動音。そして“偉大なる”の語。 彼らの「正体」を察した女は、何も躊躇うことなくカタナを抜き、踏み込み――薙ぎ払う。]