いつかあの時の機械の人間と
[多分それはもう少しだけ未来のことだ。アイツがそれまでにくたばっちまってなければの話だし、くたばっちまってたら、夢の話かもしれねェ。
既に頂点はアリアたちに奪われた後だったろうか。小さな抗争、隣国からの防衛…は少しは落ち着いていたか。…そう、また束の間の糞みたいな平穏が訪れていた。
その噂を聞いたのは偶然だ。
あのマフィアのボスだって、昔、ヒデェ暮らしをしてたらしいこと。肉親だかなにかをその時に喪ってること。それは、根も葉もない噂だったかもしれない。火のないところになんとやらかもしれないし、その真偽は俺には分からねえし、確かめるつもりもねえ。
でも、ま、そんな噂を聞いた直後に、そいつに会っちまったんだからしょうがねえだろ。]
よう、坊や
今も化け物やってんのかい?
[ああいやいや、憎まれ口たたきに来たわけじゃねぇし、会ったのは偶然だ。]