― 春/図書室 ―[麗らかな春の午後、結月は変わらずカウンターに腰かけている。返却箱に入っていた本の処理を行っていたが、書籍の山が減り、小さな身体を画面が捉えたところで声がかかった。>>221] はい、どうされました?[結月は本来刺々しい性格ではない。目はつり気味ではあるが、体躯も相まって威圧感はないに等しい。顔を上げて相手を見つめ、首を傾げる。春風に揺れる金色の髪>>216が穏やかに輝いて見えた。]