ハリコ、キミは一人じゃない:2
[甲板でルミと再会し、レイルから“自由への狼煙”の祝福を受けた後のこと。
ハリコもまた下船後に備え(囚人服なんて着て塀の外を歩く訳にはいかない!)船内の一室で着替えを済ませていた。
余談だが、ハリコがこの囚人用のスーツの上にわざわざ私物のケープとワンピースを着ることを特に賄賂も無しに許可されたのは、身体のラインが出過ぎることで(主に男の囚人からの)性的な視線を集め過ぎないように、という看守側の意図もあったのだろう。ハリコの独房と同じ一帯に例の曰くつきの囚人>>1:57>>1:58を収監していたから……という事情も影響していたかもしれない。
とはいえ“犬のお散歩”の虐待の際はワンピースも意味を為さなかったし、緊急時のどさくさ紛れにはもはや装いに関わりなく良からぬ事をはたらこうとする者たちもいたかもしれなかったが>>2:87。]