[わずかな間、ここにいない人たちに想いを馳せて。僕は近くの布屋さん(カコン染めというのを取り扱っているらしい)に立ち寄った。 そこで小さめの暁色の布を買って、僕は暫く滞在できそうな宿を探す。数日をかけて、僕はアルカディアに咲く花の刺繍を施したお守り袋を自作した。内側にもらった金貨を縫い込み、袋の部分にアイオライトを収めて。飾り紐を通したそれを首飾りのように提げて、僕は改めてアッサの地へと踏み出した。沢山の出会いや経験を知るために。それを物語にするために。]