>>200ユーク
お菓子みたいな薬になったのは、偶然ってわけ。
食べてふわりと浮くマシュマロなんて、まるでおとぎ話の小道具みたいね。現実の魔法は、もっと夢のないものばかりなのに。
[まるで暗号のように一見では意味が分からない棚の記載について問い掛ければ、思いの外素直に答えが返ってきて、ふぅん…と心の中で呟いた。
あまり愛想の良い男には見えていなかったので、直接的な質問に少なからず困る素振りを見せるかと思っていたのに、その素直な返しを聞いたら、真面目さの中にも心の余裕のようなものもあるように感じたからだ。]
一般のお客様の為の在庫を確保する……ね。
律儀なのね、商売人ってそういうものなのかしら?
風俗店と……教団が使う薬、ね。
興味があるわ。どんなものがあるのか、聞いてもいい?
[更に深く質問を重ねれば、彼はどのように感じるだろう。物好きな金持ちと思われたなら、それはそれで色々と紹介してくれて、それで面白いものも手に入るかもしれない。
彼自身の態度や反応にも少し興味を惹かれつつ、そう尋ねた]