[表側のコから頼まれたといって差し出されたのは、可愛らしいブローチだった。]>>122
……これ、ぼくに?
[受け取ろうと手を伸ばして、はっとする。]
ちょっと待ってて!
[近くの家に駆け込み(留守なのは確認済みだ)しっかりと手を洗う。
綺麗にした手で改めてそのブローチを受け取り、よく見てみる。さわったり、ひっくり返したり、しっかりとそれを確かめる。]
みて、グリムがいるよ。
[赤い目もしっかりと描かれている。一緒にいる天使はわからないけど、とても可愛い。
グリムは興味深そうに、においを確かめている。
自分が人からどう思われているかなんて、どうでもいいと思っていた。
そんなこと、仕事には関係なかったから。]