星狩りの国-暁の街-

3 ― 星見る手紙 ―


夢見 アルレシャ

 
[もしもカラスが、無意識の最中に彼と重ねようとすれば
私は「貴方」を訊いてみようとした。
その結果がやっぱり同じなら、そうなんだね、と笑い
もし違っていたのなら、新しい知識として受け止めて。

二人紡ぐ家族は、どんなものになったかな。
思い返す、まっしろな箱庭で笑ったせんせいの顔。
最後の授業、引かれた一本線、手を繋ぐ見知らぬ親子。

せんせい。
──私が知ってる、家族の呼び方。
あの幸福と笑顔で満たされた、しあわせの星で
きっと今でも、せんせいはわらってる。
「お勉強をしよう」と子どもの背中を促しては
神さまを信じ続けて、失った家族の痛みを隠してる。]
 

(241) 鬼葉 2023/01/21(Sat) 22:30:17

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