あの頃に戻りたいよ…[涙で滲む視界。その時、何かが手をつかんだ。] …え?お母さん?[ステージの上で微笑んでいただけのお母さんが、気が付けば手をつかんでいた。何も言わない、だけどあの頃のように微笑む姿に少し心が救われたような気がする。きっと、何かを伝えたいんだと、その言葉を待った。けれど、言葉は聞こえなくて、ただ手を引かれた。ステージの上、楽器が置かれただけの場所に、スポットライトの下に。]