[ずっと不要品として、居ないものとして扱われていたから
初めてこれをしろと言われ、応えようと必死に書いた。
一人で読みふけっていた先達の本から得た人の心、動きを基に
書き上げた
壮年の男性の、変わらぬ日常は
10代が書き上げたとは思えないと高評価を得られたけれど]
私の書いた本を読んだ人達から、
自分のことまで私に書かれたくないって、
逆に嫌厭されるようになって。
縁を繋ぐ役にすら立たない役立たずは要らないって
家族の縁を切られたから、此処に来られたの。
[家族から縁は切られたけれど、曾祖父の姓を分籍で貰ったし
自分も、家族を続けたいと願い続けることはもう難しかったから。
血を分けた家族から離れたという点ではカラントと同じだと笑ってみせて]