[ピエロの化粧を落としたアレッキーノから、この時に打ち明けられたこと。
伝えられた懺悔――ハリコへの復讐代行依頼の話が出た時にははっと瞠目したが、それ以上の驚きは特に示さなかった。ただ、跪き頭を下げる姿に眉を下げて。]
いいのよ、ミスター・アレッキーノ。だから頭を上げて。
あたしがひどく恨みを買っているのは、自分でも判ってた。
「シーくんを奪った魔女」なんて散々言われたもの。
[これは件の「バンドマン」――ロックバンド“PALETTE”のギタリストとの熱愛報道の際にハリコが直接受けたバッシングの一部だが、己があの放火事件の犯人にされたことで、犠牲者である“彼”を「奪った」どころでない恨み>>0:212>>0:213を買っている想像くらいはついていた。
ちなみにだが、その“PALETTE”及び、ギタリストの“シー”ことシエナ>>0:316の遺族からの言葉などはハリコには何も伝えられず、裁判の際も何故か遺族らが出廷・傍聴することはなかった。その理由は未だ公表されてはいないが……。]
……そりゃ、あなたに殺されることが
怖くないって言ったら、嘘になるけれど。