[お母さんは何も言わない。けれど、どうすればいいかなんとなくわかった。] 歌え…ってこと…?[満足そうに笑ったお母さんは、そのままステージから降りて客席に行ってしまった。手が震える、失敗したらどうしようって。きっとこれが最後の時だから。ぎゅっと握った手の中、懐かしいギターがある。]