卸そうにも、先ほど修理したブツは
発条ごとばっきりいっちまってな。
ああ、あれがちゃんと完成していれば、
今日とる予定の昼飯のスープの中に肉が入っていたかもしれない。
[やれやれ。とかぶりをふれば、くたびれた白衣からぴょんと落ちる螺子の残骸。
自分が卸すものは。主には生活用具やら医療用具やらの助けになっているのだろう
そういうものを主に卸してきた。
――少しばかり目線を変えれば、
武具の補助具になるものも少しばかりは混ざってはいたが、
余程詳しい者がいなければそういったことには使われまい。
そう選別してきたのだから。]