[サンドイッチやケーキを口に運びながらぽつぽつと、順を追って話していった。母さんが出ていってから、首飾りの言い伝えや、恋愛そのものを信じられなくなったこと。いつ壊れてしまうかもしれない恋なんてしない方がましだと思ってたこと。恋も結婚もせずに一人で生きていくつもりだったこと。でも父さんが死んで、一人は寂しいってことを知ってーーあの時助けてくれた君に救われたこと。所々要領を得なかったり、言葉に詰まったりしたかもしれないけどたぶんコウにいは黙って耳を傾けてくれたと思う。]