─キッチン・コラーダ─
[どうやらわたしがここでクッキーを作っていたのは赦されたようでした>>209 思い出の味、という言葉に、記憶が呼び覚まされて、わたしは話します]
……姉や、母と。一緒によく作ったんです。まだ小さい頃の話ですけど。
[懐かしそうに目を細め、わたしは片付けを続けるでしょう。あの頃の思い出の味。
ひとり減って、ふたり減っても、わたしはまだ作り続けている]
…
[空の色の話には、なにかコラーダさんの考えがあるようでした>>210。予想してしまったものがある、だけど予想なんてしないほうが良かったのかも、と彼は言います。]
そうですか…
[わたしは少し考えます。ここで聞くべきなのか否かを。普通の人にとってはなんともない選択肢だったのかもしれませんが、わたしにとっては少しだけ重い選択肢でした。
……………先入観。他者の意見、見方というのは、時には強い影響力を与えるものだから。]