[ ──健闘を祈る、か。>*49 少将殿の言葉を思い返し、私は不意にひとり、笑った。 医者として出来ることはし尽くした以上 ここにいるのは、王の側近である、私だけ。 ならばある意味彼の言葉も、その裏の気持ちも 間違ってはいないのだろうな …なんて。 "王の為に出来ることを 最期の時まで" 医院を離れることが最善かなんてことは 終戦の時が来るまで分からぬ話。 私は最悪護衛兵を喪うことを覚悟しながら、 けれど、私の思う最善のため、道を歩く。 ] 【11(20x1)】