[それから更に身を屈めて、ささやくようにハリコは口を開く。
あの時のような乾いた笑み>>1:-80ではなく、ほんの少し眉を下げながらの穏やかな微笑で。]
……それと、あたしからの復讐代行は、
今は無かったことにしてもらえるかしら。
実を言うと、誰がシーを――あたしの恋人を
殺したのか、また突き止められていないの。
[ハリコ自身を地獄に突き落とした警察官や検察官の名なら挙げることはできたが、そうした捜査官らが火を放って“殺した”という訳ではなかったから。その中に真犯人でもいない限りは。]
それに……あたしの再審を求める動きに
有力な後援がついてくれることになって。
だからまずは、再審請求の結果を待ちたい。