[義父と目が合った瞬間に、私の方からも駆けだしていた。>>237
こちらの方は人目も憚らず、一歩間違えれば死んでいたかも知れない状況からの安堵感から、そのまま勢いに任せて義父に抱き着くだろう。そして彼の言葉に頷く。]
大丈夫なのよ、ケンチクが不甲斐なかったから頑張ったのよ。
でも最終的にはケンチクも頑張ってくれたから、怪我もなかったのよ。
あ、拘束具とリボンは……ちょっと……えと……怒らないで聞いてなのよ?
[少し伏し目がちに義父に自分が看守との交戦で銃弾を受けてしまった事を告げた。
幸いにも怪我がない事は伝えたものの、後に続く義父の言葉を聞けば、危険な事をしでかした事に後悔の表情を浮かべる。]