…この国には、地面に寝そべって
絶対に誰かに襲われる心配なく、
日向ぼっこができるとこなんてなかった…
……ずっと前に奪われたものだ。
ずっと前から、この世界にはないものだ。
…おふくろが、大切な誰かが
安心して日向で笑える世界が欲しかった。
……そして、それは今でも変わんねーよ。
それを手に入れるためなら…俺はなんだってやるんだよ
[と、まずは自分自身の話を切る。
…男の話も、太陽の男はかすかに噂に耳にしていた。
彼が、奪われたという認識がないというのも。
それは男には到底理解できない概念だったが…
…今、話をしている間は、こいつの話も、何かわかるような気がした*]