貴様…
[闘志剥きだし、というほどでもないが、それでもすぐに動けるように臨戦態勢を取る。と言っても立ち上がって改めて銃に手を掛けるのみ。…尤もこちらは負傷の身、相手が手慣れであれば、こちらに勝ち目はおそらく無い。
壊滅した組織の過去の遺物だ、あの時の残党とは限らない。それでも俺が目を引き、臨戦態勢を取るほどには十分なフォルムをしていた。]
貴様こそ、何者だ
[直ぐにけし掛けるべきか?否、慎重にいくべきだ。本当にもし、悪名高い組織の残党であれば、この状態は分が悪すぎる。
だから、ただ問いかける。相手の組織の名前は出さなかった。ただひとつ、男に不審な点があるとすれば、視線の先は女と鳥を行き来し、睨みつけていたことくらいか。それはきっと容易に相手からも見て取れるだろう。*]