[ そうだな、思えば弟がおかしくなったのは。 君の兄が処刑されてから、少し後のことだったか。 "一体なにが彼を殺す程の罪だったのか?" 無知は悪か。 その問いに対する答えを、"私"は知らない。 王に肉親を奪われ、骸と化した兄を見ていた君>>222 自ら王に肉親を捧げ、処刑を眺めていた私>>33 今では何もかもが真逆の私たち。 ……君は知らないだろうし、知れないだろうね。 君の、あの時の嘆きを知っていて尚 王へ反逆者として親と弟を差し出した私の咎を。 ]