[懐にしまい込む前、メモの内容に目を通す。>>-460>>-461>>210
そこに在ったのは、彼女個人からの些細なお願い。
「シンギュラリティ」なる懐かしい文字の羅列に目を細めながら、依頼内容を確認。
答えは勿論OKだ。
当時手ずから仕留めた相手が情報管理部署の主要幹部であったことも幸いしてか「シンギュラリティ」から引き出したデータは、「夜の女王アリア」に所属前と言う事もあり、殆ど自分用に確保しているデータベースに残って居た。>>0:379
所属者、被験者、犠牲者。それらの人物名もしくは顔写真に紐づく数多のカルテ。
たとえそれが25年前と言う古い物であっても、欠けも殆ど存在しないだろう。
対価、対価か。
既にある情報を漁るだけの簡単な『人探し』、彼女の望む結果は直ぐに出て来る。
またシーズニアのチョコレートでも貰うかななんて、考えながら、]