戦うつもりはないよ!
伝言を頼みたいだけ。あなたたちのボス、フットマンおじさまに。
[さて、ダメ押しとばかりに営業声。ゴツい腕には不釣り合いだろうが、それでも顔と体格は8歳相応のもの。
……余計に不気味に見えるだろうか?普段姿見で見慣れている私では、少し判断が難しい。]
簡単な内容よ。
暴徒鎮圧の協力の申し出。それに関する相談をしたいの。きっと互いに損のないことだと思う。
[内容は簡潔に。常識的判断によれば、「朝の王」がよりによって今「夜の女王」を害する理由は無い。何故ならば、競う相手であって蹴落とし合う相手ではないゆに>>0:31。
朝の王はBloodSunの標的のようだし、夜の女王は報復を優先していてそちらに割いている人員は無い。それならば、鎮圧に対し人手が不足するのは共通事項のはずだ、とアリシアは推測する。
報復の士気が高い最中。想定外の敵の存在も考慮せねばならない中、不戦協定を結ぶことで困る組員はいないだろう。
組織というのは一枚岩ではない。だからこそ、私とて多少の勝手は許されるはずだ。
……ああ、あの昏い笑みの男は嫌がるだろうか?別に彼も戦いたい人という訳ではなかったと思うが、確証はない。]