…私があの星についたら、ですか?
そうですね…仕事…という話ではないですよね
[楽しい話、とこれから何をするのか問われれば、
男は少し考えて、一つ瞬きをして]
…まずは、家にいって、妻と子どもたちに会います
それから…贈り物をひとつ、ふたつ…
……それから、三人を買い物に連れて行ってやろうと思っているんです。
私は今まで、そういった娯楽施設には連れて行ったことがなくて…いやそれどころか、家族とほとんど触れ合うこともしてこなかった。
……あの子達や、妻が喜ぶプレゼントをしたいなと思うんです
本当に、今更な話なのですが
…けど、いい買い物をする場所も思いついてないから、ここからは割といきあたりばったりですよ…はは
[そう言って、少し苦く笑う。
世間話の花になる、家族とのぎこちないところを面目なく思うような表情は、対話のときのツールの一つだが…男の内心の無意識が、ほんの少しだけその表情を自然な人間のそれにしてくれていた**]