[そして目の前の子がこれまた何故かクッキーをこの場で頬張って噎せたものだから……。]
ってちょっと、君、大丈夫!?
[志真は思わずその子の背を擦ろうとして……何故か、伸ばしかけたその手を引っ込めてしまいます。
「シマさん天然伝説」として語られるくらいに比較的スキンシップの多い志真としては、この行動は少し珍しいものだったかもしれません。「男性に安易に触らない」は、理音や、オフでも兄貴肌の“ドウジ”から散々言い含められてはいたのですが……。
ここでこの女子学生に触れることを避けた訳は志真自身にもよくわかりませんでしたが、とにかく、噎せた学生の様子を暫く見守ることにしました。]