そう、だね……見えるのは最後のとこだけだ。
準備のところは全部家の中でやってるしね。
[赤毛熊の毛皮の内ポケットに入れてる品はそうして準備している代物だった。
例えば、夏に蚊に刺されにくくなるお呪いは夏場になると毎日かけていたけれど使ってるものは完成品で見える範囲ではもにょもにょ言葉を使っているくらい]
ぼくの人生のそれなりの時間はさ。
小さい頃から結構シュクルと一緒だったんだ。
残りの人生、家の中のことも、知りたいってことは。
その……いや、そうだよね。
[踊りを一緒に踊る前にって決めていたけれど先に言わせてしまったようで眉根が下がる。
傾げられる首におさげがゆらりと揺れるのを見て目を細めた]