[さて、ハリコの名の出所はアレッキーノかケンチク辺りからかと考えていたが――彼らとは異なる運び屋>>87の顔が、フィアの話>>255で思い出される。]
そう、あの人……あなたの代理人だったのね。
ひよっ子の立場をなんとか守ってやりたいから、
なんて言われたものだったけれど――…、
ともあれ、あなたの力になれて良かったわ。
[下層階についての運び屋ネットワーク内での噂話は、件の運び屋に資金提供した際にもやや濁された形で聞いた覚えがあった。それこそ何時かの「VIP対応の檻」>>1:203の話がちゃんと符合する程に。
そしてその「代理人」たる運び屋は、この船の中にはいない。
ハリコの顔にはいくらか影が落ちたものの、感謝を告げるフィアの手前、努めて表情を明るく保った。]