[警察に戻りまず調べたのは強盗事件、それと彼等の安否。
ハリコについては、彼女の会社へ連絡をしておいた。
自身の名前と役職、『ハリコ・モーガンズの事件について、再捜査を行っている』ことを。
ケンチクについては、彼が時折こぼしていた会社周辺から住居や関係者を調べた。
(ハリコから連絡がきたのなら、ケンチクやフィア達の安否も教えてもらえただろうか。)
僥倖だったのは、レイルの存在だ。
彼は自身の再審で無罪を勝ち取った。そのニュースは知っていた。
冤罪事件を調べていくうちに、どうやら彼も独自で動いているらしいことを知った。管轄の人間から彼の弁護士に繋いでもらい、協力を求める。
レイルのことはよく知らない。それでも、あの場所で彼女の手を取り、身の潔白を証明するために行動できる、力のある人間だ。きっと、上手く使ってくれるだろう。]