[──中略。]
[変わらぬ日々はない。
いつかどこかで、大きな事件というものは起きるものである。
少女は永遠に少女になった>>75。不変の器に入ったことで、本来ならフットマンの関心は十中八九、外れるものなのだけれど。
「まだ中身は発展途上」。たまたま、そういう気分だった。
小さな、変わらぬ器でどう変わるのか、フットマンは興味を持った。
どう変化していくのか、まだもう少し見ていたい──というわけで、フットマンも夜雀亭に時折、やってくる。
はじめてやってきたときのフットマンは、体裁上「今初めて会いました」というふうな態度であったけれど。
そういうわけで、フットマンは夜雀亭の看板娘に時々、会いに来る。口にするのは、お酒と大量の食事。デザートはあんまり好きではなさそう。あくまで、常連と健気に頑張る看板娘、という形で言葉を交わすことも──あったかな?*]