[モニターに手を翳す少年の眼球は、白目を残して赤く染まっているかのように見える。
粒子神経色変応答、PSI使用者の神経と光粒子の化学反応で引き起こされる現象。
あらゆるロックを通り抜け、監視AIを操作し沈黙させ、今国家直属の研究所の機密情報を得ようとしている方法は
──電子感応
能力者の脳は、空間内に多層化された電磁反応場を生成、これを通じて暗号化データの鍵を解読せずに解析可能としている。
それを通し自身の脳波を疑似命令として注入、結果内部への侵入及び操作を行える。
故にこれを持ち合わせた被験者が戦闘など出来なくても構わなかった。
データ収集し、“後の計画”で実用化さえできれば戦の要となる能力だった。]