ー過去回想 スラム、死体未満の女のそばで>>203ー
……ちっ、まーたおっちんでやがる
おいテメーら、使える素材だけ剥ぎ取って捨てとけ
[男の住むスラムにおいて、古びたガラクタや死体は転がっていて当たり前なものだった。当然この男もこの女のことはしっていた。
機械化人類となってしまった以上、換えのパーツになり得る別の機体や、それを整備する技師についても興味は出る。そして、その死因についてもだ]
『…ボスー、こいつなんか変っすよ。
記憶領域の中身どころか、
人格データまでめちゃくちゃになってら。
普通の故障じゃこんな壊れ方しねえよ?
変な電流でも浴びたか?』
あぁん?『中身』がぐちゃぐちゃぁ?
なんだってそんな……
[…当然、自らを殺しうるものの存在にだって気づく]