ー ウミ の はなし ー[トループから戻って、1~2週間後の話だった。いつも馴染みのあるおっちゃんに、一通のメールを送る] 『おっちゃん、俺、ウミが見に行きたい』[それは、依頼というか、おねだりというか。 青年のメールにしては短く、そしてあまり 感情の乗らないような沈んだ文章。どのようにして叶えてくれるかは分からないが、ウミへと向かう道中でも、青年は、少し元気がなさそうだった]