この時はまだエスコートされる心算だった
[ハリコが察した通り、アレッキーノは己が“ワル”
>>259だと認めた。
とはいえそんな最高に“ワル”なヤツは善良な人々の味方でもある、と。
義賊めいて聞こえたこの言葉の真の意味を知るのは、ほんの少しだけ後の話。]
ええ、これからもよろしくね、
善良な市民の味方の、“ワル”いピエロさん。
[この時のハリコは仔細を深追いせず、ただ言葉をそのまま受け止めていた。
自分自身への“善良さ”へのいくらかの懐疑ゆえに、ここでは「あたしの味方の」とまでは言えなかったが……]