ー ウミ ー
[ヘリの窓からぼんやりと外を見る。
おっちゃんも、前を見たまま運転していて、
こちらとは決して視線は合わない。
おっちゃんの口から出た言葉は、半ば予想のできたものだった。どれだけその手が血で汚れてるかとか、軍にマークされてるとか、軍に飼われてるとか。…いや最後のはぶっちゃけ予想外ではあったけど]
…いいじゃん別に。真っ赤でもさ。
両手が真っ赤な人間が、
何も知っちゃいけないなんてことはないぜ
そんなこと あってたまるかよ…
だから……
[まだ、俺様はそれでも駄々をこねてた。
いやだいやだって、現実を知らないガキみたいに
いや、実際ガキだから、こんなワガママを言えたわけで]