俺の辞書にオフの字は無え。
別に座右の銘でも何でもない。純然たる事実だ。
[なる程、こりゃあ自分の部屋だって分かる訳だ。扉を見てみりゃ、ずっと使っていたアイコンが御丁寧に入口へ掲げられてやがる。
少々目立ちすぎな気もしたが、他所の部屋も似たようなものだし、問題なかろうよ。]
皆が知っている姿がそいつの全てかと問われりゃ、それは違う。
ある程度有名になりゃあ、人に見せる姿ってのが出来上がってきやがる。
けれどもそれは、あくまで元の自分があってこその存在。
先に知られた姿がある訳でもなし。
[やや乱雑に突っ込んだ鍵。その木札には、まさかの再生ボタン。]