……どうして謝るの?
[ごちゃごちゃの頭で返せた返事は、まずそれだった。
どうして?フィアは何にも悪いことしてないわ。
謝罪の理由が分からないまま、どうしてと小さく尋ねる。
ああでも、フィアが生きてるわ。
その事に気付いた私は、震え涙を流す身体を引き寄せ抱きしめる。
いつかみたいなハグじゃなくて、うんとうんと、強く抱きしめる。
ああ、暖かい。生きてる、生きてるんだ。
フィアが生きてる!
彼女の生をゆっくりと実感すれば、自分も涙があふれてきて。]
――よかった、本当によかった…!
フィア、生きてた!
[そうして笑顔を忘れたまま、徐々に言葉も溢れ出る。]